インボイス制度は混乱を招く

インボイス制度の施行が近づくにつれて、関係ある個人事業主や各種団体周辺などが騒がしくなってきました。
≫日本俳優連合が「インボイス制度」のストップを要望、「施行できる状態ではない」
≫インボイスで漫画家の2割が廃業も? 危機感抱くエンタメ業界 声優・アニメ・演劇団体と共同記者会見
内容はだいたい「準備が間に合わない」「個人事業主、フリーランスを潰す気か」「延期、廃止してほしい」etc.と言ったところでしょうか。
元々は、消費税を導入する際に、有権者が受け入れやすいように個人や小規模企業には関係ないですよという意味で、売上1,000万円以下は非課税としたのが始まりで、財務省としては、是正したい例外案件でした。
あくまで例外がずっと続いていたわけですね。
ネットやSNSで冷静にとらえている方、もしくは自分に関係ない方は
「そもそも例外をなくす行為だから正常な状態に戻すだけ」
「何年も前から言っているのに、何で今更騒いでるの?」とか言っています。
はい、ごもっともです。
しかしですね・・・
人には現在バイアスというものがありまして、期限があれば期限いっぱいに時間を使ってまう習性があるんですね。
なので、今更騒いでいるのもしょうがないかなっと思うわけです。
私は個人事業主ですが、大手企業相手に取引している訳ではないので、直ちに影響を受けるわけではないのですが、将来的には影響を受ける可能性も大きいので、無視はできない問題です。
例外をなくし、正常な状態に戻すだけだから受け入れるべきだと言われれば、確かにそうなんですが、今までその制度でやってきた個人事業主が、インボイス制度を導入することで、売り上げが大きく落ちたり、仕事を失うかもしれないとなれば、やっぱり反対したくなります。
個人的には、もう今の免税事業者制度を続けた方がいいのではないかと思います。
法律には時効というものがありますが、それはたとえ犯罪だったとしても、長年に渡ってその状態を継続しているなら、社会的にはその状態を継続する方がベターだとする考え方が根本にあります。
免税事業者制度も、例外的措置だったとしても、長年それで、社会生活が成り立っていて、変更することによって不利益を被る人が多いのであれば、例外ではなく通常の状態にしてしまった方がよっぽど日本の為になると思うのですが・・・